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鉄鼠



鉄鼠は三井寺に伝わる伝説に登場する妖怪。
平安時代のこと。
三井寺に「頼豪阿闍梨」という高僧がいた。白河院は寵愛する中宮賢子の御腹から皇子誕生を願い三井寺の頼豪に「恩賞は思うままに与えようぞ」という約束で、祈祷を依頼した。
頼豪が寺院にこもり、祈祷を行うと賢子は無事に皇子を出産した。
白河院は恩賞として「何を望むのか」と問うと、「私は三井寺に戒壇建立の勅許を得たい」と頼豪は答えた。
しかし、白河院はその願いを断る。
すると頼豪は「朝廷に戯言はないはず。皇子は私の祈祷によって誕生させたのだから、こんどは魔道に落としてやる!」と憤慨し持仏堂にこもった。
頼豪は百日の間に一度も髭を剃らず、爪も切らず、一室にこもって呪詛の護摩を焚き続け、ついに断食によって干からびるようにして死んだという。

鉄鼠は6万4千匹の鼠となり、比叡山延暦寺に行くと経典などを食い荒らしたといわれている。